【入門編第2弾】津軽三味線は独学?教室に通う?メリット・デメリットを比較

2020年9月21日月曜日

津軽三味線 初心者向け基礎知識

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津軽三味線に限りませんが、何か新しいことを始めるときに気になるのが、


  • お金を払って習わないとできないのか?
  • 独学で誰にも知られずに習得できるのか?


ではないでしょうか。


今はYouTubeでも三味線の弾き方をレクチャーする動画を見られるので、独学もしやすくなっています。ますます教室に通うか独学するかで悩みますよね。


結論から言うと、初心者はとりあえず教室に通った方が良いと思います!実際に体験してみて独学では難しいと思ったので、どうして教室がおすすめなのかお伝えしていきますね。

初心者が三味線を独学するメリット・デメリット

私は教室通い推しですが、先に独学のメリットとデメリットを整理しておきましょう。

独学のメリット

独学のメリットは、主に教室に通う費用が節約できることでしょう。月謝は5000円~1万円くらいが相場だと思いますが、独学なら支払わなくて済みます。


あとは、誰にも悟られずに始めることができるとか、始めたばかりの下手な状態を誰にも見られなくて済むことくらいでしょうか。教室に通う場合も、マンツーマンのレッスンならあまり気にならないような気がするけど…。


確かにグループレッスンだと、先生にちゃんと見てもらえるか、他の生徒とのコミュニケーションが発生するのが怖いとか、色々悩みますよね。マンツーマンの教室が多いように感じていますが、お近くの教室がそうとは限らないので、肌が合わなさそうなら独学一択になるとは思います。

独学のデメリット

ただし独学には圧倒的なデメリットがあって、正しいフォームを身につけにくいことが挙げられます。津軽三味線って構え方や撥の持ち方がなかなか難しくて、「カシッ」と自分の体に収まるところを探すのが難しいんですよね。


特に撥の持ち方なんて繊細で、親指の立て方が少し違うだけでコントロールのしやすさや音色が変わってしまいます。私の場合、「なんか弾きにくいな」って思ったときは、先生に教えてもらったフォームが崩れているのが原因のことが多いです。


独学だと、YouTube動画などを見て真似して身につけると思うのですが、初心者が自分のフォームの正しさを判定できるのか疑問に思います。


間違ったフォームでも初心者向けの易しい曲は弾けるかもしれませんが、難しい曲までそのフォームのまま弾けるか分かりません。悪い癖がついてから直すのは大変ですし、だったら最初から教室に通って先生に見てもらうのが、上達への最短ルートではないかと思います。

三味線教室に通うメリット・デメリット

教室に通うデメリットは、お金がかかることくらいしか無いです。あとは、近所に教室が無い場合は通うのが大変ですよね。通える距離に教室が無く、最初から独学以外の選択肢が無い人もいらっしゃると思います。


そうでなければ、教室に通った方が良いと思います!メリットだらけなんで。例えば、以下の3つのメリットが挙げられるので、詳しくお伝えしていきますね。


  1. 正しいフォームを身につけられる
  2. 三味線を買う必要すら無い
  3. メンテナンス方法も教えてもらえる

メリット①:正しいフォームを身につけられる

先生の目から見て、正しいフォームを指導してもらえるのが教室通いの大きなメリットです。構え方、撥の持ち方、弾き方、糸の押さえ方など、全部にコツがあるので、よく分かってる先生に聞いちゃいましょう!


そんなのYouTubeの動画を見れば分かる、と思われるかもしれませんが、動画の演奏者と自分の体格や手の大きさって違いますよね?もちろん参考にはなるのですが、男性によるレクチャー動画が多いので、女性の私にはそのまま真似はできませんでした…。


一方で、教室の先生は色んな人を指導してきた経験があるので、「これが難しければ、この辺を持って…」「薬指より人差し指を意識した方が良い」と個別に指導してくれるんですよね。当然ですが、動画より細かく個別指導してもらえます。


間違ったフォームでも簡単な曲なら弾けますが、曲の難易度が上がると弾きにくくなることも。私も教わったフォームを少し変えて弾いてみるなど試してみたのですが、弾きにくいんだなぁ、これが。きっと弾きにくいフォームは長い三味線の歴史の中で淘汰されてきたのでしょうね。


変な癖がついてからでは遅いので、やっぱり最初が肝心です。最初の数ヶ月から半年とかでも良いので、教室に通って基礎をしっかり身につければ、あとで自分の癖に悩まされることも無いと思います。

メリット②:三味線を買う必要すら無い

教室にもよるのですが、私が通っているところは教室で三味線を貸してもらえます。レッスン中はもちろん、レンタル料を払えば借りて持ち帰り、自宅で練習することもできます。つまり、三味線を買う必要すら無いんですよね。


津軽三味線は、初心者用の安いセットでも6万円くらいはします。プロが使うような楽器だともっと高くなりますね。独学で始める場合、楽器を絶対に買わないといけないので、初期投資がかなりかかります。


教室で借りる場合も、長く続けるならいつかは自分の楽器を買うことにはなると思います。でも、いきなり買う前に教室で弾いて試せるのは、大きなメリットだと思いませんか?


「ちょっと三味線はじめてみよう」と思ったとき、いきなり6万円の支出は怖くないですか。少し触った結果、1日で「これ私に全く合ってない、やめよう」となってしまうかもしれない、と6万円が無駄になるリスク怖くないですか…。


「少し試してみて、無理そうだったらすぐに辞められる」という意味で、教室通いは独学よりハードルが低いと思います。ネガティブな考え方かもしれませんが、「諦めやすさ」も大切ではないでしょうか。

メリット③:メンテナンス方法も教えてもらえる

演奏方法だけでなく、楽器のメンテナンス方法も教えてもらえることも、教室の大きなメリットです!チューニングやさわりの調整、糸の交換など、実際にやっているところを見て覚えた方が良いことってたくさんあります。


糸の交換はまだやったことが無いのですが、何らかの理由をつけて先生にやってもらおうと思っているくらいビビってます。


こういうのを解説する動画もYouTubeに上がってますが、動画で十分とは言えないのでは。動画も分かりやすく作ってくれているとは思いますが、見ている人が何か勘違いして間違ったやり方でやってしまう可能性とか、ありますよね。


その点、教室で先生に見てもらえば、間違っているところは指摘してもらうことができます。さらに分からないところは直接質問できますし、正しいメンテナンス方法を確実に身につけられるはず。

教室に通う場合も自主練習はした方が良い

教室に通うだけで上達するわけではないので、上手くなりたいなら自宅での自主練習は必要ですよね。その意味では、独学の人とあまり変わらないメニューで練習することになるのかな、と思います。定期的に先生に見てもらうかどうかの違いで、どちらも自主練がメイン。


そこで、教室派にも独学派にも役立つ、津軽三味線を解説しているYouTubeチャンネルを紹介します!ハジキなどのテクニックを自主練習するとき、参考になると思います。

自主練習・独学に役立つ津軽三味線のYouTube動画

津軽三味線のレクチャー動画はたくさんあって、先生ごとに弾き方もさまざまです。「こうやって動かすと良い」という先生がいる一方で、「このやり方は良くない」と批判する先生もいます。結局のところ、弾ければそれで良いんだなと思いますね…。


YouTube上には色んな先生がいるので、自分にできそうなやり方を探して試してみましょう。参考になるチャンネルを2つ紹介していきます。


■Shamisen TV

藤井黎元(ふじい・れいげん)さんによるテクニック解説がたくさん上がっているチャンネル。藤井さんは2012年の「津軽三味線日本一決定戦 日本一の部」で優勝した、日本一の津軽三味線奏者です!


理論派なのか、説明が論理的で分かりやすい動画が多くて助かります。例えば、「速いフレーズを弾くためには、早く指のポジションを復帰させないといけないから、あまり棹から離れないようにする」など、目的から手段を選ぶところが良い。すごく分かりやすいし、初心者も目的を意識しながら練習できるので、上達しやすいと思います。


■夢蔵MUSASHドリームチャンネル

和楽器の演奏をしたり、1日体験コースを主催したりする夢蔵さんのチャンネル。なので、津軽三味線以外にも和太鼓や琴などの動画も上がっています。


埋め込んだ動画は初心者の女性が挑戦するシリーズです。スクイやハジキといったテクニックを初心者に教える動画なので、津軽三味線を始めたばかりの人は共感しながら練習できるんじゃないかと思います。

【まとめ】津軽三味線を習得するなら、最初は教室に通おう!

私は何でも自己流で独学独習するのが好きなので、津軽三味線もとりあえず楽器買って独学しよっかな、と思ってました。しかし6万円という価格を知って、いきなり買うのが怖くなってしまい…。レンタルできる教室を探したのが、教室に通い始めたきっかけです。


結果的には、初めて三味線に触れるときに先生に見てもらえて良かったです。右脚とお腹、右腕で楽器を挟む構え方など、独学で身につけられたかは疑問です…。


近所に教室が無い場合や、費用をかけられない場合もあるとは思います。ですが教室に通った方が早く正しく基礎を身につけられるのは確か。基礎が身についた後で独学にすれば費用もかなり安く済みますし、最初はとりあえず教室に行ってみるのがおすすめです。


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